電子書籍はスマホ、タブレットがあれば、いつでも、どこでも、すぐに読むことができて、とても便利です。
2010年の電子書籍元年以降、電子書籍の人気・売り上げは毎年右肩上がりで多くの本が電子書籍化されてきました。
電子書籍が増えてきましたが、「読みたい」と思った本が電子化されていないことってありますよね。
- 電子書籍は紙の本をデジタル化するだけですぐに作れるんじゃないの?
- 紙の本を作るときに一緒に電子書籍も作ればいいんじゃないの?
このように、本の電子化はすぐにできると思ったことはありませんか?
僕も最初は紙の本をコピーする感覚で電子書籍は簡単に作ることができると思っていました。
でも実は違います。電子書籍を作ることは簡単なことではありません。
特に過去の名著や絶版作品はなかなか電子書籍化が進まないのが現状です。
では、なぜ電子化が進まないのでしょうか?
この記事では本の電子書籍化が進まない理由と、今後の電子書籍化の可能性についてまとめていきたいと思います。
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漫画を毎日読んでいる漫画オタクのトミーです。Instagram(@tommy_manga1023)で毎日漫画情報を発信しています。
複数の電子書籍ストアを使い分けて少しでも安く漫画や本を買う方法を日々模索。僕が実際に電子書籍を買って読んでいる体験をもとに記事を執筆しています。
読みたい本が電子書籍化されない4つの理由
紙の本が電子書籍化されない理由は以下の4つが考えられます。
- 著作権
- 作者の意向
- デジタルデータが存在しない
- 出版社の人手が足りない
くわしく解説していきます
著作権
電子化されない最大の理由は著作権です。
電子書籍が本格的に普及したのは2010年以降。2010年以前に出版契約を結んでいた場合、契約書に電子化が明言されていないことがほとんどなので、著者の許可がないと勝手に電子化できないのです。
特に名著やベストセラーなどの長年親しまれている本の場合、作者がすでに死亡しているなどの理由で著作権を持つ人と電子書籍契約が結べないために電子化されないことがあります。
他にも、専門書や学術書などは引用で掲載した出版物の著作者の許諾が必要になります。引用元が多ければ多いほど許諾をとるのに時間がかかったり、そもそも許諾が取れないために電子化が進まないということがあります。
作者の意向
著作権と被る部分はありますが、作者が電子書籍を嫌って電子化に同意しない場合、電子書籍を販売することはできません。
例えば、大ヒット漫画『はじめの一歩』の作者・森川ジョージ先生は電子書籍化を保留にしている作家として有名です。
時代と状況がもっと変われば気持ちも変わる可能性もあるしこちらから電子化をお願いすることもあるかもしれません。しかしまだまだ出版社との話し合いと僕自身の勉強が足りません。電子も少年マガジンだということは理解しているし応援しています。皆様どうかよろしくお願いいたします。
— 森川ジョージ (@WANPOWANWAN) January 5, 2015
※こちらのTwitterでの発言は2015年のものになります。
『はじめの一歩』は現在もまだ電子書籍化されていませんし、『はじめの一歩』を連載している週刊少年マガジンの電子版に掲載もされていません。
以前はこのように電子書籍化に難色を示していた森川先生ですが、ついに『はじめの一歩』の電子書籍化が決定しました!
ほかにも、『20世紀少年』『YAWARA!』の作者・浦沢直樹先生や『スラムダンク』『バガボンド』の作者・井上雄彦先生など人気作家の作品も電子書籍化されない時期が長かったです。
※2021年12月末、ついに浦沢直樹先生の作品が電子書籍化されました!
※2019年に井上雄彦先生の『リアル』が電子書籍化されました。井上先生の作品は近く電子化するかもしれません
ちなみに、浦沢先生はもともとは電子書籍化に難色を示しており、以下の記事で電子書籍化についてインタビューを受けています。
ぜひ読んでみてください。作者としてどのような考えなのかを知ることができます。
2014年当時は電子書籍化NGだった浦沢先生も7年の時を経てついに人気作が電子書籍化されました。
このように作者が電子書籍化について「NO!」と言っている場合、電子化されることはまずありません。
ただ、森川先生や浦沢先生、井上先生の『リアル』のように時代が電子書籍化に向かうについれて少しずつに作品の電子化が実現しています。
今後も電子書籍の需要は増える一方だと思うので電子化はますます加速していくでしょう。
デジタルデータが存在していない
紙の本はDTPデータと呼ばれるデジタルデータを作成、印刷所で印刷してトーハンや日販などの取次に納品、全国の書店に流通という流れで我々の元に本が届きます。
そして、電子書籍もDTPデータを元に作られます。
電子書籍はこのDTPデータが重要で、既刊本や絶版本などでDTPデータが存在しない場合、ゼロからDTPデータを作らなければいけません。
そのため、DTPデータがない本は電子化がなかなか進まないようです。
出版社の人手が足りない
既刊本や絶版本などの電子化が進まない理由が”DTPデータがないため”なら作ればいいと思うかもしれませんが、簡単な話ではありません。
出版の権利を持っている出版社はもちろんこれまで紙の本の販売をメインにしているため電子書籍用の部署や人員が整っていないのが現状です。
そのため、DTPデータを作ることができず、紙の本があるから簡単に電子化できるということにならないのです。
特に、電子化しても売り上げに繋がるかわからない既刊本や絶版本などは後回しになるということは必然なのかもしれませんね。
電子化しても売れなければ出版社としてやる意味がありませんからね。慈善事業ではないのです。
今後、読みたい本が電子書籍化される可能性は?
電子書籍化が進まない本の理由を踏まえ、今後、電子書籍化される可能性や、読者ができることをまとめておきます
- 出版社の体制強化
- 著作権が取れない作品の電子化は今後も難しい
- 電子書籍化のリクエストを送る
出版社は電子書籍に力を入れている
DTPデータが無いために電子化できず、かつDTPデータを作るための人員が足りていない出版社の本は今後も電子化は期待できないかもしれません。
ただ、出版社も電子書籍の売上が伸びていることから電子書籍専用部門を設立するなど力をいれてきています。特に、最近は2020年以降は巣篭もり需要やテレワークなど自宅にいる機会が増え、在宅でも本が購入できる電子書籍の需要が一気に爆発しています。
今後は作者の意向がない限り、大手出版社の本は電子化していくでしょう。
中小出版社の場合は人員というボトルネックがあるので優先順位を決めての電子書籍かになるのではないかと思います。
著作権が取れない作品は電子化が難しい
これは電子書籍化するのが難しいでしょう。
期待できるとすれば、著作権が切れた後に出版社が電子化してくれるパターン。
ただ、いつになるのわからないので、気長に待つか、紙の本を買った方が良いでしょう。
電子書籍化リクエストをする
以前の浦沢直樹先生のように、まだまだ電子書籍に懐疑的な作者は多いと思います。
ただ、森川先生や井上先生、そして電子書籍に否定的だった浦沢先生の作品が電子化したように、時代は確実に電子書籍を求める方向に進んでいます。
電子化のためにも出版社から作者への働きかけ、読者が電子書籍で読みたいという意見を主張していく必要はあるかもしれません。
電子書籍化リクエストを受け付けている電子書籍ストアがあるので、読者の声として電子化して欲しい本はどんどんリクエストしましょう。
作者次第の電子化の場合は、今後十分に電子化する可能性はあるでしょう。
読みたい本が電子書籍化されない4つの理由と今後の電子書籍化の可能性|まとめ
紙の本が電子書籍化されない理由についてまとめました。
電子化されない主な理由は以下の4つです。
- 著作権
- 作者の意向
- デジタルデータが存在しない
- 出版社の人手が足りない
便利な電子書籍が今後もっと普及していくために読者としては読みたい本の電子書籍かリクエストをすることが一番だと思います。
将来は最新作も、人気作も、絶版の本も全てが電子書籍で手に入るような時代になって欲しいですね!
それでは、よき電子書籍ライフを!